投資目的の太陽光発電事業を運用するうえで、大切なことのひとつが保守メンテナンスです。保守メンテナンスが重要な理由を解説します。
太陽光発電運用・保守とは、別名O&M(Operation & Maintenance)と呼ばれています。具体的な内容については、主に「発電量監視」「障害時復旧対応」「定期点検」「サイト管理」の4つに分かれており、具体的なメンテナンス内容は会社によって異なります。
一般的に、太陽光発電に使われるソーラーパネルの寿命は、20年以上といわれますが、これはパネルの寿命であって、その他に使われるシステムのほうが先に寿命を迎えることもあります。また、ソーラーパネルの発電効率は20年後でも90%以上を維持できるとされますが、パネルが汚れたり周辺に雑草が生い茂ったりすることで発電効率が大きく下がることもあります。
こうしたリスクを避けるうえでも、定期的な点検で機器の不具合を早期発見したり、周辺の手入れをしたりといった保守メンテナンスが重要になるのです。具体的な方法について、以下の内容が挙げられます。
太陽光発電による発電量を常時チェックできる遠隔監視装置は、事業を進めるうえで必須アイテムです。万一の異常が起きた場合でも、パソコンやスマートフォンなどを使ってリアルタイムで確認できるため、機会損失を最小限に抑えられます。また、発電量の低下が見られた場合には、契約者にアラート通知が届くシステムも備わっているため、居住地から遠く離れた発電所でも、すぐに対処できます。
遠隔監視機器からのアラートを受け取った際、発電所まで駆けつけてくれるサービスです。O&M会社によっては、「駆けつけは年に1回まで無料」といった回数制限を設けているところもあるので、駆けつけサービスの内容もしっかり確認しましょう。
雑草が生い茂る土地に太陽光発電を設置されている方も多いでしょう。こうした場所では春から秋にかけて雑草が伸び、パネルを覆い隠して発電量を低下させる場合がありますので、定期的に草刈りをする必要があります。
また、パネルにホコリや木の葉、鳥のフンなどが付着することも発電量に影響を与えるため、定期的に洗浄することも大切です。
低圧太陽光発電であっても、事業者には定期的なメンテナンスをおこなうよう法律によって義務付けられています。2017年4月に改正されたFIT法では、事業者に対し、太陽光発電の敷地周辺にフェンスを設置することや、適切な運用と定期的な保守が義務化(※)されました。
また、経済産業省でも「小さな発電所も設置者に保安義務がある」ことを示しており、太陽光発電の事業者には定期的な保守メンテナンスが求められるのです。
太陽光発電を長期間安定した稼働をさせ、投資効率を最大化するためには、適切な運用と定期的な保守が重要になってきます。またFIT法でも定められていることから、法律にのっとり適切に作業をしてくれる専門業者に依頼することも、事業を進めるうえで重要なポイントになってきます。太陽光発電の運用・保守は、信頼できる会社に依頼しましょう。
(※)2021年11月16日時点、「太陽光O&M」「低圧太陽光 メンテナンス」のGoogle検索結果に表示された29社のうち、信頼できる会社として以下3点が公式HPに掲載されている会社を調査。
「O&Mで定義されたサービス(発電量監視・障害時復旧対応・定期点検・サイト管理)に対応」「価格」「導入実績数」
その中から
・om’s・・・損害保険が標準プランに含まれる会社のうち月額費用が安い会社
・オランジュ・・・月額費用が一番安い会社
・デベロップ・・・定期点検頻度が一番高い会社
をそれぞれピックアップしました。
(※除草・パネル洗浄は多くの会社がオプション対応のため、月額費用から省いて算出)
※オランジュとエナジービジョンは協業しているため、同価格でO&Mサービスを展開。
今回は、導入実績数が多いオランジュをピックアップしています。