銅製ケーブルをはじめ、太陽光発電の設備や部品の盗難被害が近年増加傾向にあり、社会問題化しています。盗難によるリスクや対策について考えてみましょう。
2017年から2020年にかけて、関東地方で太陽光発電施設を狙った窃盗事件が多発しました。盗まれたものは主に銅製ケーブルで、被害件数は228件、被害総額は約1億4,500万円にもなったそう。この事件は同じ犯行グループによるもので、犯人は60~70歳代の男3人だったそうです。
倉庫や資材置き場などに保管されている太陽光パネルが盗難にあう被害が多発しました。太陽光発電の部品は高額なものが多いため、常に盗難防止対策を行うことが大切です。
ケーブルなどの部品が盗難されると、太陽光パネルが発電量の低下・発電停止となり、大幅な収益低下につながります。
無理やりケーブルを切断すると、周辺の草木などに引火して火災が起きることもあります。実際に、ケーブル盗難が原因で設備の一部が焼けるなど、太陽光発電所で火災が起きる事故もあります。
監視カメラは、犯罪の抑止力として効果のある設備です。仮に盗難被害があった場合でも、監視カメラの映像から事件の早期解決につながります。ただし、カメラの設置費用やランニングコストが高くなるため、投資効果が薄れるリスクもあります。
遠隔監視装置を導入して発電量をこまめに確認するだけでも早期発見につなげられ、機会損失を最小限に抑えられるでしょう。
敷地内の雑草が伸び放題になっているなど管理が不十分な太陽光発電所は、犯行グループにとって好都合な場所です。定期的なメンテナンスで除草を行い、管理がしっかりされていることをアピールすることも防犯対策につながります。
遠隔監視装置によるモニタニングや、除草などの作業を行ってくれるO&M会社と契約することも、防犯対策の一手です。万一、盗難があっても現場まで迅速に駆けつけて対処してくれるところだと安心です。
太陽光発電専用の火災保険には、災害だけでなく盗難による被害も補償してくれる商品があります。保険に加入する際に、確認しましょう。
盗難に限らず、原因が何であれ発電量が急激に下がったら、太陽光O&M会社にいち早く相談することが大切です。そのうえで原因を突き止め、迅速に対応することにより被害を最小限に抑えられます。
太陽光O&M会社を選ぶ際には、万一の事態の対応力もポイントといえるでしょう。
(※)2021年11月16日時点、「太陽光O&M」「低圧太陽光 メンテナンス」のGoogle検索結果に表示された29社のうち、信頼できる会社として以下3点が公式HPに掲載されている会社を調査。
「O&Mで定義されたサービス(発電量監視・障害時復旧対応・定期点検・サイト管理)に対応」「価格」「導入実績数」
その中から
・om’s・・・損害保険が標準プランに含まれる会社のうち月額費用が安い会社
・オランジュ・・・月額費用が一番安い会社
・デベロップ・・・定期点検頻度が一番高い会社
をそれぞれピックアップしました。
(※除草・パネル洗浄は多くの会社がオプション対応のため、月額費用から省いて算出)
※オランジュとエナジービジョンは協業しているため、同価格でO&Mサービスを展開。
今回は、導入実績数が多いオランジュをピックアップしています。